「心配?」


「今は弱い、からな…。」



アレから随分時間が経って、外はもう真っ暗になっている。

匡がソファーで肘を付いて俯いていると、向かい側に座っている藤夜が笑顔で聞いて来た。



「心配し過ぎるとウザがられますよ。」


「分かってる。」


それくらい分かってる。けれど、目が離せないんだ。と、口には出さないで、頭の中だけで留めた。


息を吐いて、天井を仰ぐ。
部屋を照らす、光が眩しかった。





暫らくして、外に出ていた茨輝と龍が帰って来た。バイクを弄っていた秋も一緒に入ってくる。



「なあ、匡…。」


「あ?」


「アイツって何なんだ?」



開口一番にそう言った茨輝の言葉の意味が分からず、突っ立っている茨輝と龍に目をやると何故か若干顔が青かった。