「──か!!…りか!!りりか!!」

心地よい眠りについていると、遠くから名前が呼ばれるのが聞こえて目が覚めた

「ん…??
…なぁに…??」

まだぼやける視界を必死に目をパチパチしたりしする

「ごめん、起こして
ケータイが何回も鳴ってたから」

はい、とケータイを渡してくれた

開けてみると5件もの杏からの着信

「え、嘘…!!
どうしたんだろ…!?」

付き合いは浅いが、杏とはよく連絡をする仲だ

今までこんなに彼女からの電話がかかって来た事は無かった

私は慌てて電話をかけ直す

ケータイを持っていたのか、すぐに電話は繋がった

「杏!?
ごめん、寝てて…!!」

『…うん…大丈夫なんだけどぉ…
…うえぇーん、りーかぁー…!!!』

「ふえっ!?」

急に大泣きする彼女に驚いて私は不抜けた声が出てしまった

いったい今、電話の向こうで何が起こってるの?!

全く状況についていけない私は、必死に大泣きしている杏に呼びかけるが、耳を傾ける気配はない

んー…どうしたものか…

少し困っていると、電話から麻衣の声へと変わった

『りーかか??
悪いな、杏ちょっといろいろあってさ…
今からりーかの家行っていい??』

「あ、うん、そんなの大丈夫だから
来るの待ってるよ」

そう私が告げてから向こうは、挨拶をして通話を切った