力になりたいと思うのに、なかなかいい返事が見つからない
だけど、これだけは言える
「そのままの武蔵くんでいいと思う」
“優美が好き”というその想いを、何年も大切にしてるその事が、優美にとって一番良いことだと思う
「…そっか、そうだよな
焦らずに地道に頑張るわ
ありがとう」
これが本当に彼にとって良い答えなのかわからないけど、感謝をされてしまった
そして武蔵くんは、別れる際にまた、感謝の一言を告げて帰って行った
私達も家に着き、ソファーに座る清水くんに、問いかけた
「武蔵くんって、本当に優美が好きなんだね」
「そう、ま、けど相手は幼なじみとしか見てねぇよな」
あまりにも当たっていて、私は空笑い
「でも、あれだけ想われてる優美は幸せ者だね」
「んだよ、俺じゃ不服って聞こえる」
「えっ!?
違う、そういう意味じゃなくて…!!」
そう焦る私に、清水くんは、ぷはっ、と吹き出し笑い出した


