三人で仲良くお菓子を食べていると、座敷のドアが開き、入ってきた人物に私は自然と身体を強ばらせていた
「……どうしてこいつがいる…」
入ってきたあちらも驚いているようで、柄にもなく目を見開いていた
「あら、貴方
お帰りなさい」
まさかこうして父と数ヶ月ぶりに再会するなど、昨日の私は思っても見なかった事だろう
「…おい、私の話を聞け」
「貴方の娘をここに連れて来るのはいけないことですか??」
「私に何の連絡も無しに勝手な事をするな」
「別にいいじゃありませんか
…あ、ほら二人とももっとお菓子食べて??
美味しいでしょ、ここの」
……春美さんってすごい…
いつも冷徹で人の意見など、全くお構いなしに自分の意見を言う父を、こうして蔑ろにしている
あの父が何も言えずに、もごもごと口を動かす様を初めて見た
「ねぇ、貴方
りりかさんと一緒に暮らしてみたらどうかしら??」
春美さんの思いがけない爆弾発言に、春美さん以外の人達は皆、口を揃えて驚嘆した


