「ううん、違うよ
まさか、まだ翔くんが私に告白してくれるだなんて思っても無かったから…」


「………りりかは、俺の事どう思ってんの…??」


嬉しそうに微笑む彼女からの答えは、聞かなくてもわかっているのだが、彼女の可愛い声色で聞きたいのである


自分からそんな事を聞くことに、かなりの抵抗
があったのだが、鈍い彼女の事だ、このまま言ってくれないに違いない



「えっ…??
…えと…その……好きだよ…??」


顔を赤らめて下を向いた彼女に、愛おしい何とも言えない感情が混みあげ、俺はまたぎゅっと彼女を抱き締めた


「えっ??
か、翔くん?!」


そして、そのまま抱っこして、ソファーに彼女を座らせてまたぎゅっと抱きしめる


そうでもしないと、まだこれが夢の様に感じられて、また俺が知らない間に何処かに行ってしまいそうで…


会話も会うことも許されず、彼女への気持ちばかりを膨らませていた数ヶ月を、埋めるかのように俺は何度も何度も抱き締めて、幸せな現実を噛み締めていた