「……どうしたの??
何処か痛いの??」


「えっ??」


「苦しそうな顔、してたから…」


まさか、自分がそんな顔をしていたとは…


「…何ともないよ
それより、何か食べる??」


「粥を作ってきたぞ」


ノックもせずに爽は寝室のドアを開けて、美味しそうな湯気をたたせた粥を、彼女の前に置いた


「これを食べたら直ぐに薬を飲め、いいな??」


「はい
…あの…爽さん、迷惑かけてすいません」


りりかが謝ると、爽は間髪いれずに彼女の頭を軽く叩いた


「ちょっ…!!
お前何やって──」


「余計な考えはするな
迷惑なら、いちいちこんな手間の込んだことをしない」


「…ありがとう、ございます」


りりかが力なく笑うと、爽の頬も少し緩むのだが、俺は眉間に皺を寄せる


「注意するのに叩くことはないだろう…」


「五月蝿い」


「ふふっ、二人ともありがとう
…じゃあ、いただきます」


りりかが粥を食べるのを見届けて、薬を飲ませ終えると、彼女はすぐに深い眠りについた


先程、測った体温は、あり得ない程の数値で、このまま明日になっても、下がらないようならば、病院に連れていかなければならない