──数時間後、爽が大量の袋を抱えて家にやって来た


「…この大袋の中に何が入ってるわけ…??」


「薬、栄養食品、ゼリー、アイスクリーム、飲料水、食材
まぁ、ざっとそのくらいだ」


ざっと、と言うほどの量だろうかと疑ってしまうが、爽も爽なりに彼女の事を心配している様だ


「そろそろ起きる頃じゃないか
…これを持っていけ
やたらと効くと評判の薬だ」


ぽん、と手渡される小瓶に、そんな威力があるのだろうか…


半信半疑の中、りりかが眠る寝室に入ると、爽の言う通り、本当に目を覚ました直後であった



「大丈夫??」


「……うん、心配かけてしまってごめんね??
迷惑かけないようにしよう、って思ったんだけど、裏目に出ちゃったね…」


しんどいだろうに、いつものように笑おうとする姿が胸を痛める


「りりかは悪くない
気付いてやれなかった俺がいけないんだ」


俺が思っていた以上に、彼女は我慢をしやすいし、他人が常に優先的


“清水翔”の言葉の一つ一つが、頭に酷く残存し、そのお蔭で苛々が募る