始業式とだけあり、今日はもう午前中で授業は終わりである


新しい教室にはなったが、私のクラスは大学進学クラスで1クラスしかないので、メンバーは去年と変わりはない


「結花も誘って~、どこのお店行く??」


これから優美と結花とで、お昼を食べにいく


結花とは校舎が違い、渡り廊下を挟んだ向こう側にある為、優美と他愛のない会話をしながら歩いていると、前方から武蔵くんがやって来た


そして、彼の隣には手をポケットに突っ込んでいる翔くんも一緒だった



これまでなら、武蔵くんと優美が気を使って私と翔くんが鉢合わせないように配慮してくれていたのだが、学年が変わり校舎が同じになった今、こういった事は避けられなくなってしまった


「どっか行くの??」


「うん、お昼食べにね
武蔵と清水くんは??」


武蔵くんと優美が仲の良さそうに話すが、私は固く口を閉ざす


早くこの場から立ち去りたいのだが、翔くんを避けていると彼に思われ、嫌われてしまうのでは、と思うと上手く足が動かない


自分から突き放したというのに、こういった自分に不利なことになると臆病になる


「じゃあね」


「おお、またな」



気遣ってくれた二人は早くも会話に区切り、こうして私達は離れた


「ごめん、りりか…」


「ううん、私こそごめんね…」



私のせいで、回りの人に迷惑をかけていることに、胸が痛む


いっそ自分は、一人になったほうが迷惑をかけないで済むのではと考えるのだが、弱い自分がそれを尽く拒む


それは唯、自分勝手なだけで…


こんな生活に、そろそろ限界がきていた


その影響だろうか

最近は、食べ物が喉を通らなくなってきていた