「やぁやぁ、久しぶり~♪
元気にしてた??」

「あ、はい…」


“元彼のお兄さん”


その表現は、見事に私を気まずくさせた

翔くんとの事、何て話せばいいんだろ…

いっきにその事が、頭を駆けめぐる

「俺ね、今一人で買いもんしてきた帰りなの
んでね、今から三時のおやつでもしようかな、って考えてたところでさ
どう、暇なら今から付き合ってくれない??
流石に、一人でおやつは寂しいから」

私は少し考えた末、コクンと首を縦に振った


そして、晃さんのオススメだという喫茶店に入り、注文をした


「──はぁ~、美味いっ♪
ここのケーキはホント美味い!!
あ、ウチも負けてないけどね」

ははっ、笑うその笑顔をまま見ていると、翔くんのあの無邪気な笑顔が思い浮かんだ

まさか、こうやって晃さんが話しかけてきてくれるとは思っても見なかった

パクパクとケーキを頬張る晃さんを、チラチラと見ながら、私も頼んだケーキを食べる


…いつ翔くんの事を切り出されるのか、びくびくしていた