都心に降りたった頃には、辺りは真っ暗で寒さが増していた
私はスーパーに寄り、食材を買ってから家に帰った
春樹はまだ帰ってきてなくて、まず、いつでも彼が帰ってきても良いように夕飯を作る
「何作ろうかな~」
買った食材と睨めっこをして、思い立った物を作り終えると、次は洗濯物へ
回しておいた衣類を干して、乾いた洗濯物を畳んでいると、玄関の開く音がする
「あ、帰ってきた」
パタパタと走って彼の元に行くと、いつもの笑顔を見せて、ただいま、と言った
「おかえりなさい
お仕事、お疲れ様」
この二言は、毎日頑張っている春樹には、欠かさず言おうと決めている
「ありがとう
なんか、いい匂いがする」
「今日は、ハンバーグにしたの
もう夕飯出来てるよ」
鞄とジャケットを、ソファーの背もたれに置いて、夕飯を温め直しテーブルへと並べていく
その様子を春樹は、まだかまだかと待ち遠しそうだ
「ふふっ、そんなにお腹減ってるの??」
「俺、基本的には食事採らない人だから、りりかの弁当以外は、会社であんまり何も口にしない事が多いんだ」
あんなに頭を使うことをしてるのに嘘でしょ…
「そんなので大丈夫なの??」
また倒れたりしたら大変だよ…


