「ホントだよ??
やっとケリが付いたんだ
長い間待たせてしまってごめんね」
「あ…ううん…そんな事無いよ」
自分の顔が今、ひきつってしまっているような気がする…
それを、はかられないように少し俯いた
「…ん??
嬉しくない??」
私の表情を伺おうと、下から覗いてくる
「えっ…??
ううん、そんな事無いよ…!!
でもほら、休んでしまってるからちょっと行きづらいなー、って思っただけ」
へへっ、と無理のある言い訳が、この聡明な彼が気付かない筈がない…
「そうだなぁ
何かあったら必ず言うんだよ??」
ポンポンと頭を撫でてくれる姿は、まるで本当のお兄ちゃんのようだ
「うん、ありがとう」
私が微笑むと、彼もまた微笑み、止めていた箸を口へと動かす
どうかこのまま、私の気持ちに気付かないでいて──
心に強く芽生えるのは、私の切実な願いだった