「大人をからかうなよ~」
「ふふっ、すいません」
「あれから、また倒れたら大変だから、ちゃんと食べてるようにはしてるんだよ」
「良い心がけだと思います」
「ははっ、りりかは俺よりしっかりしてるね」
そう言って、クシャクシャと私の頭を撫でて食べ終えたお皿をキッチンへ持って行ってくれた
「そうだ
夕飯こそは外食にしようよ
せっかく、今日は記念日なんだからね」
そうか…
すっかり、近藤さんとの会話が楽しくて、“婚約”と言うことを一瞬忘れていた
それと同時に、よく考えてみたらは一つの疑問が出てきた
「…あの…近藤さん」
「ん、何??」
「こんな…遊び心みたいな感じで、結婚してしまってもいいのですか??」
しかも相手は、まだ2回しか会っていないそこら辺の女子高生だ
「さっきも言っただろう??
りりかだから、いいと思ったんだよ」
「…はい」
私のことを高く評価して貰えて、嬉しい気持ちはある
だが、なんだか納得いかないのは、二人ともの気持ちが通い合っていないからであろう…
“想い合う”事の大切さを、知ってしまった私にとってこれは、ただ虚しいだけだった


