き、気まずい…
私から話すべきなのかな…??
「……まぁ、座ってよ」
さっきとは打って変わり、優しい声色に、物腰の柔らかそうな表情へ変わった
「はい…」
おずおずと、彼の目の前に腰を下ろす
「……あ、あの、岡本りりかと言います
この度は、父の勝手に巻き込んでしまった事、
深くお詫び申し上げます!!」
勢いよく頭を下げた私に、大笑いが飛んできた
「えっ…??」
ゆっくり頭を上げると、目の前でお腹を抱えて爆笑している
「あ、あの…」
訳がわからなくて、ただ、向こうが笑い終わるのを待った
「ごめんね、りりか
覚えてない??
つい先日、道端で俺を助けてくれた事」
え、嘘…!!
や、やっぱり、この人だったんだ!!
「覚えてます!!
少し前と雰囲気が違うので、別の方かと思って…」
「ははっ、酷いな~」
「すいません」
つられて私も微笑む
「…それより、俺の方こそ巻き込んでしまったね」
「あ…それは、いいんです、もう
父に振り回されるのは、慣れましたから」
仕方がない
どうしたって、親というものは選べない


