「……味は保証しないから」
視線を合わせる事なく、照れ隠しをするかのようにぶっきらぼうに言い放つ
「そんなことないよ、絶対!!」
「まだ食ってねぇじゃん」
二人で笑いあって、席に着き合掌
──パクッ
今か今かと感想を待ちかまえている、翔くん
「……美味しい!!
すっごい美味しいよ!!」
「良かった」
「うん、ありがとう
晃さんに教えてもらったの??」
前々から翔くんが私のファッション雑誌に載っている、簡単レシピなどをこっそり見ていたのは気づいていたし、
ここ最近は積極的にキッチンに立ち、私の作業をみたりしていた
料理に興味を持ってくれたのは嬉しい
だって、二人で料理作るのって、なんか良くない??
「……仕方なしにだ
俺の周りで飯作れる奴は、アイツくらいしかいない」
口を尖らす、翔くん
「そっかぁ
でもホント、兄弟だけあって美味しいね
私より上手くなられたらどうしよう」
「んなわけあるか」
クシャクシャと頭を撫でてはにかんだ
可愛いな、と胸がキュンとなる


