それから図書館に寄り、家に帰った

──ガチャ

ドアを開けると既に明かりが付いており、翔くんが帰ってきている事を表している

「ただいま~」

玄関のドアの音に気づいた彼が、リビングのドアから出てきた

「おかえり
遅かったから心配した」

…多分、近藤さんと会った事は言わない方がいいな

翔くんは、心配性だから…

「ごめんね、図書館行ったら、つい読みふけっちゃって」

それを知らない翔くんが、フッと小さく笑った

「没頭しすぎだろ」

「ふふっ、ごめんごめん
急いでご飯作るね」

「あ…今日は俺が作った…」

もごもごと恥ずかしそうに言う、翔くん

「え!?嘘!!
ホントに!?」

初めて彼がご飯を作ってくれた事に、私は嬉しくって彼の両手を握って飛び跳ねた

「…喜びすぎだろ」

急いでリビングのテーブルに着くと、ラップがされているチャーハンが二皿

「ふふっ、翔くん、ありがとう」

ギュッと抱きつき見つめていると、彼の表情が一瞬赤くなるのがわった