主食を食べ終わり、デザートを食べていると晃さんが箱を持ってやってきた
「やぁやぁ、仲睦まじいカップルよ
そんなお二方に、サンタのわしが今からプレゼントをやろう
何たって今日は、クリスマスイブだからのぅ」
あぁ、だからサンタクロースの服装なのか
喋り方まで似せていて、私はクスクスと笑ってしまう
「良い歳こいたおっさんが、何やってんだよ
マジ、こっちが恥ずかしいから」
呆れて溜め息をつく翔くんを無視して、晃さんは私に話しかける
「さぁ、この箱に手を入れてみよ
この中に書いてある番号がプレゼントじゃよ」
「クリスマスプレゼントって、今日の夜に配るんじゃないのかよ」
翔くんに図星をつかれて
「うっせぇ…!!
細かいことはいいんだよ…!!」
とまさかの素が出てしまった
それが可笑しくって…!!
「ホント、面白いね、二人…!!
お腹痛いよ~!!」
兄弟って素の自分で会話出来るからいいよね
言われた通り、箱に手を入れて紙を取り出し広げた
番号は“17番”
「こりゃ残念
一等じゃ無かったが、ここのケーキ無料券をやろう」
はい、と景品が渡された
「ありがとうございます」
ケーキ無料券とか嬉しいな~♪
またここに来れるね
次はこの券を口実に働いてる翔くんをこっそり見に来ることにしよう


