「翔くんのお兄さん、すごい良い人だね
話してて楽しかった」

お湯を沸かして、暖かい飲み物を作る

「そうか??
なかなかウザいけど」

「それは兄弟だからそう思うんだよ」

お湯が沸いたのでコップに注ぎ、ソファーに座っている足元に私も腰を下ろした

「はい、カフェオレだよ」

「ありがと」

「従業員は、晃さんと翔くんだけなの??」

「いや、兄貴の友達のパティシエの人が1人と、フロアーの人とで、4人だけ」

「そうなんだ、また近々遊びに行くね」

癒やされるんだ、あのお店

しかも、働いてる翔くんも見れるし

「……来なくていい」

「え、だって…バイト姿の翔くん、見たいんだもん」

自分で言っときながら赤面してしまうなんて格好が悪い

「…そうくると思ったから、バイトしてんの秘密にしてたのに…」

「へっ??」

あまりにも小さな声で呟いたので、私は聞き取れなかった

「りりかに…働いてっとこ見られんの恥ずかしいんだってっ…!!
……ちょマジ言わせんなよ…」

だんだんトーンが落ちてきて、終いには俯いてしまった

駄目だ、翔くんが可愛い過ぎる