二重人格神様





「……」


聞いたことのない名前にフェイランと呼ばれた人物をみると



「………あ」


「どうも、小鳥ちゃん」


そこには、朝に出会った…あの人が私に笑顔を向けながら手を振っていた



「あ…えっ…と」


「あ、そうだ。これ以上濡れないようにこれ使いなさい」


「……」


男を踏んだまま、私に自分のさしていた傘を渡すとフェイランさんは男の頭を掴む



「さーて…小鳥ちゃんも助けたし、事情聴取でもしましょうか」


「……くっ」


「それで、小鳥ちゃんを襲ったのは彼女の命令なの?」


「…それは…」


唇を噛み締め、フェイランさんの言葉に口を開こうとしない


「黙秘?可愛くないわ」


背後から頬をパチパチと叩き、クスリと笑う


「早く言いなさいよ。彼女が仕組んだんでしょ?ライ」


「………うっ」


「しかも、無断で人間界に来るだなんて…分からないとでも思ってたの?あんた達はツメが甘いのよ」



ドスッと彼の背中に座り、ライと呼ばれた男以上にゾクッとする笑顔を向ける