「………あ」
長い指に手を握られ、なんかドキドキしちゃう
「あの、私は大丈夫ですから…」
「ダメだよ、小鳥のような可愛い手なんだから」
「こ、小鳥?」
なんだろう、そんなことを朝も言われたんだけど…なんてキザなことを…
「あの、本当に、いいんですから…」
ドキドキしちゃうし、顔が絶対に赤い
彼の腕から離れようと力を入れるもの離してくれる気配はなく
ただ、ひたすら私の手を丁寧に拭いてくれる
「…う」
そんな為に、出したんじゃないのに…
そう思い、仕方なく力を抜けば私の手を握ったまま私を見つめる
「ところで」
「……?」
「さっき…僕のことをなんて呼んだのかな?」
「……え?」
「教えてくれないかな」
あ…それは…なんか、見つめられて言いにくいんだけど
「えっと、それは…龍神…様…ですか、って」
「へぇ、そうか」
「…………」
私の手を離し私のハンカチで髪の毛や手をふきそのままポケットに手を突っ込む
・


