「それより、この花をどこで?」
「え、あ、あー…と」
どうしよう、夢で掴んで目が覚めたらあった…なんて言っても信じてもらえないよね
それに、まだ海鈴さんに話してないし…
「えっと」
答えに迷い、手のひらにある睡蓮をそっと胸に抱くと紫音さんが無表情のまま口を開く
「いや、言い。無理には聞かない。それより、海鈴はいるか。用がある」
「え?あ、ごめんなさい…海鈴さんは、人間界に行ってて…あと数日は帰ってこないです」
そう言うと、無表情だった海鈴さんの顔が僅かに歪む
「あと、数日?そんなはずはない、昨夜、用があるからこいと言われたはずだが」
「そ、そうなんですか?でも、アレスがあと数日は帰ってこないと言っていたので」
「…………」
「………………」
な、なんか、まずい?
無表情だから、何を思っているのかわからなく不安が私を襲う
怒っているの?呆れてる?何か考えてる?
「…あの、紫音さん?」
「わかった」
「…!?」
「なら、私は帰る。海鈴に言っておいてくれ、次に用があるならお前がこいと」
「へ、は、はい」
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