誰の声なんだろう、なんて、疑問に思う間もなく起き上がり振り向けばそこには黒紫色の髪の毛にエメラルドグリーンの瞳をした男性がたっていた
「……あ」
綺麗な顔なのに、表情はどこか無表情で冷たさがある。クールと言うべきか、笑わなそうって言うか、いつも穏やかな笑顔を浮かべる海鈴さんとは大違い
だけど、その存在感のあるオーラはどこか海鈴さんと似て…
「…あ、の」
控えめに様子を伺いながら、立ち上がれば彼は軽く頭をさげる
「どうも、初めまして。海鈴の花嫁」
「…」
「私の名は紫音。空界の王だ」
「…あ…」
や、やっぱり…海鈴さんと似ているから、まさかとは思ったけどのかた方も王様なんだ
昨日の呉羽さんと言い、今日もなんで、こうなるんだろう
ことごとくついてなく、心の中でため息をはき、私も軽く頭をさげる
「は、初めまして。いのりと申します…あの、はしたない所をお見せして申し訳ありません」
「いや、気にしなくていい。私の花嫁もよく外で眠っているから」
「…え」
紫音さんの花嫁も?
「そ、そうですか…」
フォロー、してくれたんだよね?顔に見あわず優しい
そう思うと、不意に彼は湖に浮かぶ睡蓮を手にとり、私の手のひらにのせる
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