二重人格神様






「グレン君…」


「いのりー」



そんな私とグレン君を見ながら、呉羽さんは顎を触り頷く



「……なるほど、グレンを手なずけたってわけか」


「え?」



「いや、お前は頭のいい花嫁だ」


「………」



「さて、俺はそろそろ行こうかな、あ…フェイランにようがあるか呼んでもらえるかな」



椅子から立ち上がり、促す彼


「あ、はい。わかりました…」


「いのり、いいよ。僕が呼んでくるから、いのりは呉羽様の相手をしてて」


「え、でも…いいの?」


「大丈夫だよ!さっき会ったから、まだ近くにいると思うから」


「わかった。じゃあ、お願い」

「うん!」



そう頷き、私から離れ走りだそうとした時ー



「あっ!!」


「!!」


グレン君の身体が揺れ、その手がテーブルクロスを掴むと


勢いよくテーブルから流れるようにティーカップが落ちていき…



「あっ!グレン君!」


その一つがグレン君向かって落ちて行くのがスローモーションのように見えた



危ない、直感的にそう思うと身体が無意識に動いて…



「グレン!いのり!?」



ガシャンという音が部屋に響いた