「全くだよ。グレンもアレスもフェイランも僕の邪魔ばかりするんだから」
「海鈴さんっ」
「それに、グレン。今のはわざとだろう」
「…え?」
わざと?なの?
海鈴さんの発言にグレン君をみるとグレン君はニコリと笑い綺麗なオッドアイの瞳を細める
「なーんだ。バレちゃった。でも、お兄様がいけないんだ。最近、いのりにベッタリで僕が遊べないんだもん!」
「…」
「だから、フェイランに言ったら… いのりとチュウしてる時に邪魔すれば完璧だって」
「フェイラン…グレンに何を言うんだ。いいかい?グレン、いのりは僕の花嫁なんだから「お兄様の花嫁なら僕のお姉様だもん!お兄様ばかり狡い!」」
海鈴さんを睨みつけると、グレン君は両手を広げ私の腰に抱きつき甘えるように身体をくねらせる
「…グレン君」
「…」
そう言えばここ数日、グレン君と遊んでなかった。海鈴さんにベッタリだったもんね
「ごめんね、グレン君」
「うんん」
「あ、そうだ。じゃあさ、久しぶりに遊ぼうか?」
「え?良いの?」
「いいよ。何して遊ぶ?」
「う、うん!僕ねいのりに見せたいものがあるの!だから、僕の部屋に来て!僕、用意して待ってるから!」
「はい、わかったよ」
そう笑いながら頷くと、グレン君は満面の笑みを浮かべ海鈴さんなんて一度も見ずに部屋から出て行ってしまった
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