二重人格神様





認めて欲しくなかった。


だって、認められてしまってこんなにも胸が痛いんだもん



私以外の花嫁と…海鈴さんは…


「…っ」



そう、だよ…それなら…


「なら、私のことも…抱いてくださいっ」


「え?」


我ながらなんて大胆なことを言っているんだろう。たいした経験もないくせに


一人前に海鈴さんを誘うだなんて


バカだよ。わかってるよ。でも、でも…好きだから、好きだから、わたしは…


「海鈴さんなら、いい。私だって、一応…花嫁だからっ」


「…」

お願い、そう彼の瞳を見つめると海鈴さんは私から目を反らさず、じっと見つめ…僅かに瞳を細めるとゆっくり口を開く


「ごめん。それは、出来ない」



「…っ」


「この先、何があっても僕は君を、いのりを抱かないよ」


「な…なんでっ」


私が嫌いだから?それとも私に魅力がないから?


「僕は何回も言ってるよ。君は特別だから」


「…っ」


「特別な子は、そう簡単に触れない」


「…そんなのっ…」


「彼女達は、ただの…気休めだよ。いのりは、気休めの女になりたいのかい?」


「っ」


そんなの、なりたいわけがない


左右に首を振れば彼は軽く私の頭を撫で両手を掴む


「だよね。ほら、こっちにおいで」


「…あっ」


グイッと力強くひかれ、そのまま身体を起こせば優しく彼に抱きしめられる