「な、なんですか、これ」
「何って、本」
「そう言う意味じゃなくて!」
そんなの私にだって、分かる
「あの、なんでこれを私にって意味です」
「あら、わからないの?」
「え?」
平然とした顔のフェイランさんに比べ私の頭にはハテナが浮かぶ
わからないの?って、言われても…
「わかり、ません…」
「鈍感だな」
「!?」
なっ!!
目を細め、さっきと全然ちがう声質でドアを指さしながら口を開く
「仲直り、だよ」
「…!」
「きっかけ、が…欲しいんだろ。アレスに言われて海鈴様と話したい事があって来たのはいいけどあんなことあった後だし、いざとなると勇気が出なく座り込んでたって感じだな」
「う」
ば、バレてる…
本をかかえ、黙りこむ私にフェイランさんは勝ち誇ったような笑顔を浮かべ腕を組む
「やっぱりなー、それで、運よく海鈴様が部屋から出てこねぇかなって思ったり?」
「うっ!フェイランさん、鋭い…」
そんなことまで、バレてしまうだなんて、恥ずかしいんだけど
「ふふ、そうよ!わたしはね、鋭いの!なーんでも、知ってるわ。女の勘よ」
「……………え」
なんか、前にも同じようなことを言われた気がする
そう思えばフェイランさんは、私の視線など気にもせず組んでいた手を腰にあてる
「まぁ、そんなことはどうでもいいけどー、残念ね?小鳥ちゃん」
「え?残念、ですか?」
なにが?
「小鳥ちゃんの淡い期待はかなわないわ」
それって、海鈴さんがタイミングよくドアを開けないかって期待のことかな?
'


