二重人格神様




「はぁっ、しかしついてない。雨が降らなければ転ばなかったんだ」


「そうなの?」


「あぁ、雨で滑ってしまったから」



あー…そうか…



「そんなこともあるよ。おじさん!私もね、変な人にあったの」


「変な人?な、ナンパか!」


身をのりだし興奮ぎみにきくおじさん


「ち、違うから。だいたいこんな所でナンパなんてあるわけないですって」


「う、それも…そうか…で、どんな野郎だ!それは」


「あ、うん。男なんだけど、なんか女みたいと言うか…」



ジュースをおき、あの人を思いだす


「なんだそれは!カマか!?カマなんてこの村でみたことないぞ!」


「カマって…あ、はは」



「笑いことじゃないぞ!そんな男は駄目だ!おじさんは、いのりを父親から預かってる!いいか、そんなカマはいかん!結婚する男はだな、金を持ち、穏やかで、優しく、他人思いな男だ!そして、贅沢を言うのなら色男を選ぶんだ!」



「お、おじさん…」


「しかも、女みたい?髪が長いのか?男のくせに!けしからん!」



ギュウと手を握り、マシンガンのように話すおじさん