二重人格神様




「はい。国内でも、海外でも家を出てから丸二日は全く。小さいころからそうだったので私にとっては当たり前でしたけど…それは、あまり役に立たない情報かもしれません」


「………」


「…海鈴さん?」


「え?あ、あぁ。そんなことないよ。そうか…なるほど」


え、な、なに?


深く考えこむ海鈴さんに、少し引っ掛かる


そんなに、重要な情報だった?


「海鈴さん、なにかあるんですか?」


そう言うと、彼は私を一瞬だけみつめ、すぐに視線をそらし軽く手をふる


「いや、何もないよ」


「……………」


…………うそだ…絶対


きっと、私には言えないことなんだろう

気になるけど、気になるけど…


「……………」


「……………………」


「…………」


「そんなに、睨まないでくれないかな」


「べ、別に睨んでなんか…」


私の思ったことがわかったんだろう。私の肩を軽く触りまるで子供をあやすように撫でる