そう思い、あからさまに彼の視線から顔を反らすと、海鈴さんは首を傾げる
「…?」
「………」
「いのり?」
「あ…は…ぃ」
「………」
「……」
「あー…いや、その、そんなあからさまに意識されると…少し傷つくんだけど」
「……」
「昨日のこと、気にしてるのかい?」
反らしていた顔を覗きこむように呟かれる
き、気にしてるのかいって…
「あ、当たり前…じゃないですかっ」
あ、あんなキスをしておいて…気にしないだなんて無理だよ
再度言われたことで、つい夜のことを思いだすと
海鈴さんは綺麗な指で頬をかく
「あぁ、まぁ、そうだよね…ごめん」
「…」
ごめんって、思ってないくせに。その証拠に海鈴さんは笑顔
海鈴さんにとって、キスはただの挨拶なのかもしれない
そう考えると、なんか胸が痛み、覗きこまれた視線を更に反らすと
急に、抱きついていたグレン君が海鈴さんを見上げる
「兄様っ!」
「え?あ…ごめん。なんだい…グレン…って、お前…その髪…」
微妙な空気を壊すように発せられたグレン君の声に海鈴さんはグレン君をみると
綺麗に切られた髪の毛をみつめ目を見開く
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