二重人格神様





「…グレン君…」


「嫌いだよっ…僕を苛めるあいつらなんかっ…大嫌いだっ!それなのに…に、兄様は…花嫁を増やすんだっ…その度に、僕…ぼく…うっ」


「………」

「だけどっ、誰も助けてくれないんだっ…あいつらっ…誰もいない場所と、か…バレても、猫被って…うっ…ぐすっ」




グレン君…


酷く、酷く…辛かったんだろう…



そして、今の言葉でわかった。昨日、グレン君が怪我をしていたのはルーテルさん達がやったんだ


そんな…ルーテルさん…優しくて可愛いらしいのに…見た目からは、そんなことをするように見えないのに…



「うっ…ぐすっ」

「………」



でも、そうか……

グレン君をみる限り、嘘ではない。

だから、グレン君はオッドアイを隠していたんだ


周りからの白い目が苦しくて、隠した



それなのに、わたしは…グレン君のそんな思いもしらないで…


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