二重人格神様




「え…海鈴様、どちらへ行かれるんですか?」


「アイツらを追う。アレスはいのりを守って欲しい」


「な…海鈴さんっ」


追うって、そんな傷で?


「海鈴さん…ダメですっ」

「…え?」


アレスから離れ、海鈴さんの服を握ると彼は驚いたように私を見下ろす


「いのり?」


「ダメです。いったら。怪我してるんです!手当てが先に決まってますっ」



血だって、いっぱいだし…もし、もし海鈴さんが…っ


痛々しい傷に胸が痛み、涙をこらえながら彼をみると、海鈴さんはためいきをはきながら私の頬に落ちた血をぬぐう



「そんな、泣きそうな顔をしないで」


「だ、だって…私を庇ったからっ」


「約束したじゃないか。君を守るって。約束を守ったまでだよ」


「………っ」


「おかしいことじゃない。約束なんだから」



「だからって、海鈴さんが傷ついてまで…そんなのっ」




約束はしたよ。だけど、守るって、こうゆうことなの?


私が危険な目にあったら、海鈴さんは身体をはって守るの?


そんなの…



「…いやだっ」


「…………ぇ」


「そんな風に、海鈴さんが身体を犠牲にするなら…守らなくていいです」


「………」

「だれかを…犠牲にするなら、私は一人でいい!一人であの神様達から「いのり」」


「…!」



そう名前を呼び、また人差し指で私の唇をふさぐ


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