「あれ?乗る気になってくれた?」
「…はい」
「そう、良かった」
そんな会話を繰り返し、私は海鈴さんと屋敷を歩き続けると
不意に、そのまま握っていた手を離し肩に回される
「…え」
「あー…まずい」
「へ?」
「ちょっと、こっち」
「…!」
私の肩をひき、壁の影に隠れると海鈴さんは廊下を目を細めながら見つめる
「?」
「見回りが来た。バレたら大変だから、少し回り道をしようか…」
「え?バレちゃいけないんですか?」
部屋を出る前にも、静かにとか、バレたら大変って言っていたよね?
そんな質問に、彼は私の額をポンッ軽く叩く
「…あっ」
「野暮なことを聞いたらいけないよ。そんなの、いのりと二人でいたいからだよ」
「…なっ…ま、また!」
「あはは」
「笑い事じゃないです!もう…っ」
なんで、こんなに甘いことばかりを!
「海鈴さん、いやだっ」
彼からわだとらしく距離を取ると海鈴さんは全く気にしない様子でヘラヘラと笑ってる
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