ちょっ、本当に行くつもりなの?海鈴さん
「あの…っ」
「よし、いないな」
「…へ?」
ドアから顔をだし、キョロキョロすると彼は私の唇にそっと人差し指を宛がう
「……あ」
「見つかると面倒だから、今から静かにね」
「…っ」
少し冷たい海鈴さんの指が唇から離れ、囁くように言われた言葉に私は思わず頷く
「は…ぃ」
って、なに海鈴さんのペースに乗せられてるの!
「うん、いい子だ。じゃあ、行こう」
「……っ」
あぁ、もう。
こうゆう風に、相手を上手く誘導できるのってすごい
まぁ、だから、海鈴さんはこの世界で王として君臨出来るのかもしれない
だから、もう諦めよう…悪い場所に連れて行かれるんじゃないし
なにより、断れない
「………」
はぁっ……
そんな口に出来ないため息をはくと海鈴さんは部屋から出て迷うことなく歩きだす
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