二重人格神様





ふだん、なかなか見れないものがみれるから…



田舎って、結構楽しいんだよね



お父さんも、来ればよかったのにな…なんて、お父さんは仕事が忙しいから無理だけど



そんなことを考えながら、ただひたすら歩き…



田んぼ道をぬけ、河川道路を渡るため階段をのぼると…



ヒヤッとした風がわたしの身体を襲う



「う…気持ち」


川の水のせいか、河川道路は温度が少し違い風も冷たい



透明で、濁りのない川



そう言えば……むかし、この川…お父さんとよく散歩したな…



「……あ」


そうだ!お父さんとの散歩で思いだしたけど



あれ、まだあるかな…去年は見ることが出来なかったけど


初めてみた時から、記憶から離れないものがある



それは、この川の守り神でもある龍神様の壁画


いや、壁画と言うより、岩に龍が刻まれているものだけれど、とても素敵な龍なのだ



おばさんいわく、あの岩は150年前から存在していて、神聖なものらしい