千年の追憶*番外編*

あたしもゆっくりと起き上がって、早時の隣に座った。


「口づけも駄目?」


しつこく聞いてみた。


「…。駄目。」


早時は意地悪な笑顔をあたしに向けて、そう言った。


やっぱり、嫌だ。


「あたし、水菊の身代わりでいいから。」


「馬鹿なこと、言うんじゃないよ。」


早時は短くため息をついた。