早時は俯いてしまった。


それは、明らかな肯定である。


「私は陰陽師なんですよ。
だから、最初から気づいていました。
早時が人ではない事。
安心して下さい。
キミに危害を加える気なんて、毛頭ありません。」


早時は怪訝そうに私を見てから、また縁側に腰を下ろした。


「物好きな陰陽師だな。
俺を祓おうとは思わないのか?
俺は…鬼だ…。」


鬼か…。鬼は初めて見る。

鬼とは美しいモノなんだな。

早時が特別なのか?