診察室にはお兄ちゃんが待ってた。
「まりちゃん、お待たせ。疲れちゃったかな?じゃ、早速だけど、採血させてな?処置室のベッドに横になってしようか?そこのベッドに寝てて」って言って、処置室に案内された。
しょうがないから、ベッドにあがって寝転んだ。
「よし、ちょっと腕だして。」って腕を出されて、消毒された。
こわくなって来て、腕を引っ込めようとしたら、お兄ちゃんに「怖い?看護師さんに来てもらおうか?待ってな。」って言って、看護師さんを呼んで腕を押さえられた。
「じゃ、チクってするよ。」って言われたから、思いっきりギュッて目をつぶった。
「いたっ・・・」
「はい、おしまい。よく頑張りました。このまま、点滴つなぐからね。じゃ、点滴が終わるまでには結果がでるからね。点滴は1時間くらいかかるから、寝てていいよ。」って言われたから、目をつむってたら、そのうち眠ってしまった。

どれくらいたったのか、寝ていたら、「まりちゃん、起きれるか?」って起こされた。
「やっと、目が覚めたね。よく寝てたよ。」ってお兄ちゃんがいた。
「もうすぐ、点滴おわるんだけど、検査結果は貧血だったよ。他には特に気になる数値とかはなかったから、最近の体調は貧血によるものだね。それでね、ちょっと貧血の程度がひどいから、しっかり治療しようと思う。これから鉄剤の注射をしようね。家では、飲み薬もしっかり飲んでほしい。」
「注射するの?涙」
「泣かなくても大丈夫。この点滴につなぐからね。注射だけど、痛くないよ。」
「本当?」
「大丈夫だよ。ここから、つないで入れるからね。・・・よし、じゃあ、薬入れて行くよ。」
お兄ちゃんが点滴につないだ注射器のピストンを押していったけど、痛みとかは全くなかった。
「痛くないだろ?気分悪いとかもないか?」
「うん、大丈夫。」
「よし、終わり。病院から一人で帰れるか?タクシーで帰るか?」
「ううん、近いから歩く。大丈夫だよ。」
「無理するなよ。何かあったら電話すること。いいね。」