お兄さんがお医者さん

見たら、学校の先生と友達２人だった。
「まり？大丈夫？あっ、お医者さんいたんだ。ごめんなさい。外で待ってようか？」って先生と友達が言った。
「ううん。大丈夫だよ。ありがとうございます。お兄ちゃんなんだ・・・」
「はじめまして、かな？いつもお世話になっております。まりちゃんの兄になります。」
「担任している山田です。青山さんが元気そうで安心しました。これ（封筒をだして）この前のテスト、採点終わっていますので、持ってきました。お父さんから連絡いただいたのでは、春休みまでもうちょっと学校に来れないかもってことでしたが・・・。」
「えぇ、喘息は良くなってきてるのですが、もうちょっとすっきりしないので、今も本人は退院したいって言ってるんですが、もう少しかなって思っているんです。」

担任の山田先生とお兄ちゃんが話している間、私は、親友のかおりと恵美と一緒におしゃべりしてた。
「ねぇ、まりのお兄ちゃんって学校に検診できてたでしょ？」と、かおり。
「そうだ。どうりで見たことあると思ったぁ。」って、恵美。
「へへっ。そうだよ。」
「いいなぁ、優しそうだし、私もこんなお兄ちゃんに看病された〜い。」とかおりは妄想してる。
「もう、かおりったら・・・でもね、痛い治療いっぱいされたんだから・・・」
「ねぇ、まり、お兄ちゃんに注射されて泣いちゃったりした？」
「うん、ちょっとね。すっごい痛いのに、無理やり押さえつけて打たれたんだよ。もう、早く退院したいよ。」

山田先生はお兄ちゃんと話してすぐ、帰っちゃった。
かおりと恵美はもう少しだけいてくれるって・・・。お兄ちゃんも仕事に戻って行っちゃった。
３人でおしゃべりしてたら、久しぶりに楽しかった。
「来てくれてありがとうね。退屈してたし、すごく嬉しかったよ。」