「……」


「……」


見つめあって、約20秒。


「お前、宇島小夜?」

沈黙を破った桜井仁。

「そうだけど。なに?」


「ふーん…なかなかじゃん…」


「……は?」


「つか、俺に対してその言葉使い、辞めれば?」


「なに、意味がわかんないんだけど。」


「お前ら教えてあげればー?」


桜井 仁をチラチラと見ていた女子に言葉をかけると、女子達は顔を赤くして、とっさに動きだした。


「桜井仁くんは、すごいから、そんな言葉使いダメだんだよ!宇島小夜ちゃんだよね?ガール候補なんだから、嫌われないようにしないとヤバいよ!」



全然説明になっていない説明。


ガール候補?


なんじゃそりゃ。


「全然意味かわんない。」


「だから!桜井仁くんは、お金もち、イケメン、この街では、1番強いヤンキーなの!だから、逆らわないほうがいいよ」


ますます意味がわからない……