教室に戻っても仁の姿はなくて。

隣に仁が居ないだけで、寂しいって思った。



あたしって、こんなに寂しがり屋だったっけ?



『キーンコーンカーンコーン』



午前の授業が終わるチャイムの音。


その数分後、仁は教室に戻ってきた。


「じ、仁っ」


あたしが仁を呼ぶと、仁は柔らかい顔であたしを見た。


ドキン―――……


仁が言ったとうり、あたしは無意識に仁を意識してる。



「ご飯……食べない?」



仁は一瞬驚いた顔をしたけど、また優しい顔になって、「あぁ」って言った。