あたしはあらかさまに「は?」という顔をして桜井仁を見た。
「お前…ガール候補も知らねーの?」
「…知ってるし。」
「じゃあ、なんだよ、言ってみろよ。」
意地をはって嘘をついたあたしが馬鹿だな、今のは。
「えー……と。ガールのためのガールで…そんで、候補。」
「…………」
沈黙が続いた。
どうせでたらめだから、なに突っ込まれても動じないし。
「お前、意外と馬鹿?」
はぁ!?
「馬鹿に馬鹿って言われたくないし!!!」
これでも、学年2位なんだから!!
頭の良さには、1位の奴以外負ける気しないからー。
「あたし、学年2位の天才だからー。まじごめーん」
嫌味っぽく言ったあたし。
それと同時に笑い出す桜井仁。
なに?
なにがおかしいんだよ。