「ねぇ、美穂の部屋ってホント可愛いね。」
「そうかなぁ? …七瀬って以外に可愛い系好きなんだよね。」
「えっ?そうなの? ってかそれで?」
「うん。拓巳が数年前教えてくれてさぁ。 ってかこんなのマジでダサいよね…」
「そんなコトないよ。全然可愛いじゃん! 一途に誰かを想うって素敵なコトだと思うよ。」
亜紀には本当に美穂が可愛く思えた。
「亜紀…ありがと。 アタシが今日家に亜紀読んだ理由はね… アタシいっつも、七瀬が誰かにコクられた時ってどうしても七瀬のコト避けちゃう癖があるの。 けど、それを知られるのがこわくって… それでいつも誰かを家に呼ぶんだ。…ホントごめんね。」
「そんなコトないって! アタシも美穂の気持ち少しだけだけどわかるような気がするんだ。」
美穂はつい口を滑らせてしまった。
そしてその発言を後悔した。
「えっ?亜紀も好きな人いるの?」
当たり前だが、美穂は興味津々に聞いてきた。 「
イヤ…別にもう前のコトだから。 気にしないで。」
そうごまかそうとしてみたがやっぱり駄目だ。
「なんで?いいじゃん! 誰にも言わないから、今日はお互い話そうよ。」
本当のところ、亜紀は話したくなかったが今日の美穂を考えると断りきれなかった。

