はつ恋。

「んじゃ、行くよっ!」


「うんっ」


私たちは、本当にこれでもかってくらい全速力でチャリをこいでいた。


 それから、20分後、何とか遅刻は免れた―――――……


 ――――ワケがなかった。


 美沙希ちゃんはギリギリ教室に入れたものの、美沙希ちゃんの俊足と違って、足の遅い私は間に合わず、遅刻してしまった。