優真のほっぺに唇を当ててみた。


目を開けると、目の前の優真が目を開けていた。

「えっ…あっ…」

戸惑いを隠せるわけがない。

「……チュー…してたの…⁇」

寝起きの顔の優真が寝ぼけたゆっくりした声で聞いてきた。
あたしは小さく頷く。

「あの…ごめん…」
「……うん。」
そう言いながら優真はあたしの後頭部を掴み、左耳に静かに唇を当てた。

「…仕返し」
優真はそれだけ行って部屋をでて行った。
あたしの左耳に熱が残った。