side of CHIYUU
最後の荷物も全て新しいマンションに運ばれて、前の鍵を返す。
「これ、鍵です。」
この家に心残りはない。
これからの生活が楽しみだから。
「ただいま~」
新しいマンションにも"ただいま"で入る。
「ワンっ」
帰ると、
ちゅうがしっぽを振って近付いてくる。
未だに親父には懐かないけど(笑)
「ちゅうのサークルここでいい??」
優真がサークルを組み立てる。
「若い男の人は大変だねぇ~」
「親父、年老いてても手伝いなよ~」
キッチンで瑞希ちゃんと食器の片付けをしているあたしは
親父と優真の会話に突っ込む。
「そうっすよ~手伝ってください。」
「あれあれぇ??ゆぅくん~敬語は禁止だぞぉ??」
親父って男にもこの喋り方(笑)
「仕事ではちゃんと喋ってんだけどね~」
瑞希ちゃんも会話に入ってくる。
幸せな家族になれるよね。