"チン"
エレベーターが5階に着く。
うわぁ…綺麗なとこじゃん。
507…507…
あ、あった。
エレベーターホールを右に曲がって一番奥に507号室を発見。
"ガチャ"
えっ!?
あたしが鍵を挿すより早くドアが開いた。
「ん、重かったっしょ??」
優真だった。
びっくりした…
「ありがと」
優真はあたしが引きずりそうにして持っていたボストンバッグを軽々持ってくれた。
「千優、部屋どっちがいい??どっちも5.5畳」
廊下を抜けて右に部屋が二つあった。
「優真はどっちがいい??」
「千優が選ばなかった方。」
う…
優真って、優しい人だった…
忘れてた(笑)
「じゃあ、あたし右。」
「ん、こっちな。」
優真はあたしにドアを開けるように目配せして、
ボストンバッグを中に置いた。