唇が手で覆われる。


「バカ…今は…それ以上言うな…??」


涙が滲んできた。

大好きな向井が目の前にいる、
これからは毎日一緒…


でも、スゴく遠い存在…

「ワンワンっ」

「こ~ら、ちゅう、吠えんな。」

「ちゅう??」


足下にティーカッププードルがいた。
「コイツ、チューリップってゆうの。
"ちゅう"って呼んでる。」


"ガチャッ"

「ただいま~仲良くしてた??」

瑞希さんが帰ってきた。

「早く荷物まとめてね??
明日から動かせる物動かすから。」


引越しを決めたマンションは、
最寄り駅が変わらない近くのマンション。

「あ、じゃあ、あたし帰ります。
荷物まとめないと…」

「そうね…じゃあ、また明日。
あ、敬語はなしよ??家族なんだから。」

「はい。…あ、うん!また明日。」
ほんとに向井…間違えた、
優真と暮らすんだぁ…


どうゆう感じだろ??

てかほんとに嫌じゃなかったのかな??