で、女子に勉強を教えるのは、“アイツ”の役目だった。


「稚鶴、コレで合ってる?」


野々谷がノートを見せに行った先にいたのは、オレのライバル・遠藤 稚鶴。


ノートを見終わった遠藤は、ニッコリと笑った。


「正解!夕穂段々解ける様になって来たね♪」


「稚鶴の教え方が上手いからだよ!将来いい先生になれると思うな、私」


遠藤の将来の夢は、学校の先生になる事。


面と向かっては言えなかったけど、実はオレもコッソリ野々谷と同じ考えだった。


きっと生徒の事をよく考える、立派な先生になるんだろうな………って。