ニコッと笑った遠藤は、そのまま家に入って行った。


季節は夏と秋の間で、そんなに暑い日じゃなかった気がする。


なのにオレの体温は少し………ほんの少ーーーしだけ、上がったんだ。


「何だよアイツ……カヮィィ………とこあんじゃん……」


2本になった缶ジュースを手に持ち、オレも家路を急ぐ。


ただただナマイキとしか思って無かった遠藤に対する気持ちが、ちょっと好転した日だった。


だけどマジでガキなオレ等の気持ちが大きく変わる事になるのはまだまだ先…と知っていたのは


“神様”だけだったのかも………しれない。