「相田には、俺からちゃんと話すから」 私が顔を上げると、蒼くんは悲しそうに眉を下げて、微笑んだ。 そして、ゆっくり指で私の涙を拭うと 「俺、あいつの気持ちに薄々気付いてたけど何もしなかったから……。向き合わなかった俺が悪いから。 ちゃんと話すから、信じて。 不安にならないで、待ってて欲しい」 蒼くんが辛いのが分かる。 小学校から一緒の友達。 大切な友達に、線を引くんだ。 私のために……。 こくん、と頷く事しか出来ないよ。 もうこれ以上我が儘言えない。 .