ラブ☆ロマンス






「……葵さん…?」



 黙ってる私に、心配になったのか腕を緩めて私を見ようとする彼に、自分から抱きついた。




「い、や」

「……葵さん」




「二人の時は、さっきみたいに葵って呼んで……」




 私の言葉に、ははっと小さく笑った彼。



「あと……私以外に、優しくしないで……」





「―――あとは?」



 優しさだけで出来た声で、彼は続きを求める。



「……私以外の子と、二人にならないで」

「うん。……後は?」




「……わ、わたしを……好き…?」



 ―――涙のダムが決壊。